「ジャムをつくる」

神保町古書店めぐりのなかで1冊の本に出会った。


長田弘さんの「食卓一期一会」


ぱらぱらとページをめくると、あるひとつの詩に目がとまった。


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「ジャムをつくる」 長田弘


いちごのジャムでもいいし、

黒すぐりのジャムでもいいな。

ニンジンのジャムやリンゴのジャム、

三色スミレのジャムなんかもいいな。

わたしが眠りの森の精だったら、

もちろんネムリグサのジャム。

もし赤ずきんちゃんだったら、

オオカミのジャムをつくりたいな。

だけど数字の一杯はいった

算数のジャムなんかもいいな。

そしたら算数も好きになるとおもうな。

いろんなジャムをつくれたらいいな。

「わたし」というジャムもつくりたいな。

楽しいことやいやなこと、ぜんぶを

きれいなおろし金できれいにおろして

そして、ハチミツですっかり煮詰めて。


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オオカミのジャムはちょっと怖いけど笑

ジャムって、こんな感じ。

いろいろ混ぜて、自由に。

「わたし」ジャムもいいな。

人そろぞれの「わたし」ジャム





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